5-(40).スサノオと「天照の一人目の巫女」の子供(再整理)


 拙著「古事記に隠された聖書の暗号」を記載した際は、スサノオと「天照の一人目の巫女」の三男の重要性を認識せず、早死にしたものと考えていましたが、記事「5-(22).天照大御神の一人目の巫女の死因」や記事「5-(29).八咫烏=聖霊」にて、認識を改めました。

 よって、ここで、スサノオと「天照の一人目の巫女」の子供を再整理しておきたいと思います。

 拙著を記した時点での認識は、記事「5-(22).天照大御神の一人目の巫女の死因」に記載してありますが、再整理すると次のようになります。

続柄 名 前 古事記記載箇所 内 容 等
長男 大年(おおとしの) 天照大神(あまてらすおおみかみ)須佐之男(すさのおの)(みこと)
6.須佐之男(すさのおの)(みこと)の大蛇退治
須佐之男(すさのおの)(みこと)神大市(かむおおいち)比売(ひめ)の子供
天若日子(あめのわかひこ) 葦原中国の平定
2.天若日子(あめのわかひこ)
○葦原中国の平定に遣わされるが、大国主(おおくにぬしの)神の娘の下照(したてる)比売(ひめの)(みこと)を娶って、8年間、報告を寄こさなかった
事代主(ことしろぬしの) 大国主(おおくにぬしの)
3.大国主(おおくにぬし)の神裔
大国主(おおくにぬしの)神と神屋楯(かむやたて)比売(ひめの)(みこと)の子供
葦原中国の平定
4.事代主(ことしろぬしの)神の服従
建御雷(たけみかづちの)神と天鳥船(あめのとりふねの)神に国譲りを迫られ承諾
邇芸速日(にぎはやひの)(みこと) 神武天皇
1.東征
○東征した神武天皇に天津瑞(あまつしるし)を差し出す
若帯日子(わかたらしひこの)(みこと)(成務天皇) 景行天皇
1.后妃皇子女
○景行天皇と八坂(やさか)入日売(いりひめの)(みこと)の子供
香坂(かごさかの) 仲哀天皇
3.忍熊(おしくまの)王の反逆
○神功皇后がヤマトに帰ってきた時、待ち伏せして撃ちとろうとしていた際、猪に食い殺される
次男 建御名方(たけみなかたの) 葦原中国の平定
4.事代主(ことしろぬしの)神の服従
建御雷(たけみかづちの)神と天鳥船(あめのとりふねの)神に国譲りを迫られて、戦い敗れる。諏訪から出ないことを条件に許される
登美(とみ)那賀須泥(ながすね)毘古(びこ) 神武天皇
1.東征
○東征した神武天皇に最後まで抵抗する
五百木(いほき)入日子(いりひこの)(みこと) 景行天皇
1.后妃皇子女
○景行天皇と八坂(やさか)入日売(いりひめの)(みこと)の子供
忍熊(おしくまの) 仲哀天皇
3.忍熊(おしくまの)王の反逆
○神功皇后がヤマトに帰ってきた時、戦って敗れて海に入って死ぬ。
三男 宇迦之御魂(うかのみたまの) 天照大神(あまてらすおおみかみ)須佐之男(すさのおの)(みこと)
6.須佐之男(すさのおの)(みこと)の大蛇退治
須佐之男(すさのおの)(みこと)神大市(かむおおいち)比売(ひめ)の子供
○次男から三男に変更
阿遅鋤(あじすき)高日子根(たかひこねの)神(迦毛(かもの)大御神) 大国主(おおくにぬしの)
3.大国主(おおくにぬし)の神裔
大国主(おおくにぬしの)神と多紀理(たきり)比売(びめの)(みこと)の子供
○長男から三男に変更
葦原中国の平定
2.天若日子(あめのわかひこ)
天若日子(あめのわかひこ)の葬式に参列した際、死人と間違われた為、激しく怒る
押別(おしわけの)(みこと) 景行天皇
1.后妃皇子女
○景行天皇と八坂(やさか)入日売(いりひめの)(みこと)の子供
塩椎(しおつちの)
槁根津日子(さおねつひこ)倭宿禰(やまとすくねの)(みこと)
八咫烏(やたがらす)
建内宿禰(たけうちのすくね)
火之迦具土(ひのかぐつちの)
賀茂別雷(かものわけいかづちの)
押別(おしわけの)(みこと)
  ○記事「5-(29).八咫烏=聖霊」を参照
長女 妹高(いもたか)比売(ひめの)(みこと)下照(したてる)比売(ひめの)(みこと) 大国主(おおくにぬしの)
3.大国主(おおくにぬし)の神裔
大国主(おおくにぬしの)神と多紀理(たきり)比売(びめの)(みこと)の子供
五百木(いほき)入日売(いりひめの)(みこと) 景行天皇
1.后妃皇子女
○景行天皇と八坂(やさか)入日売(いりひめの)(みこと)の子供
伊須気余理(いすけより)比売(ひめ) 神武天皇
2.皇后選定
大物主(おおものぬしの)神と勢夜陀多良(せやだたら)比売(ひめ)の子供

 変更点は青字と赤字の箇所です。

 まず、青字の「宇迦之御魂(うかのみたまの)神」ですが、記事、「5-(29).宇釈之御魂神と聖霊」で記載した通り、宇迦之御魂(うかのみたまの)神は三位一体の聖霊に対応しており、また、三人の子供の内、聖霊に対応しているのは三男ですので、当初、次男としていたのを三男に変更しました。当初、次男としていたのは、三男は早死にして重要な存在ではないと勘違いしていたからです。

 次に「阿遅鋤(あじすき)高日子根(たかひこねの)神(迦毛(かもの)大御神)」ですが、これは、私が長男であるとする天若日子(あめのわかひこ)とそっくりだったという話が古事記の「葦原中国の平定 2.天若日子(あめのわかひこ)」にあり、当初、単純に同一人物であるとしていたものです。
 実は、この、そっくりだったという話に重要な情報が隠されていたことに気付いたため、三男に変更しました。この重要な情報については次の記事にて記載する予定です。
 なお、阿遅鋤(あじすき)高日子根(たかひこねの)神の別名は迦毛(かもの)大御神であり、別途、三男であるとしている賀茂別雷(かものわけいかづちの)神(上加茂神社の祭神)と同様に三男であるとするのが妥当でしょう。


 一方、赤字の部分は、記事「5-(29).八咫烏=聖霊」にて明らかになったものを追加したものです。詳細は該当記事を参照願います。



 以上が、私の現時点での認識です。

 なお、上記表のベースとなっているのは、以下の系譜です。
 この系譜が全てではありませんが、その他、詳細については拙著をご参照下さい。
 






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