5-(8).住吉大社の配置 |
住吉大社は大阪市住吉区にある神社で、海の神である住吉三神(底筒男命、中筒男命、表筒男命)と息長足姫命(神功皇后)を祀っており、「住吉大神」と総称されます。
住吉三神は、伊邪那岐神が黄泉の国に行った後、その穢れを落とす為に川で禊祓をした際に生まれた神であり、また、古事記の仲哀天皇の条で、神功皇后に神懸かりした神が自ら名乗って
「こは天照大神の御心ぞ、また、底筒男、中筒男、表筒男の三柱の大神ぞ」
と述べています。
つまり、「天照大神の御心=住吉三神」であり、かなり重要な神であることが分かります。
住吉大社の本殿は以下の図の通り、住吉三神と神功皇后を祀る四つの宮からなっています。
あくまで地図上での確認ですが、第二本宮を除く3つの社殿は平行で同じ方向を向いており、第二本宮のみが少しずれた方向を向いていることが分かります。
そして、第二本宮が向いている方位角(注)は94度、それ以外は97度のようです。
(注)方位角・・・北を0度とした時の角度。東は90度、南は180度になる
また、「5-(7)伊勢神宮の配置の秘密(グランドクロス)」で記載した仮説、「3つの神社を1セットとする時は、『一直線に並ぶのは不可で、二番目の神社は起点となる神社から見て、3度ずれなければならない』というルール」は、残念ながら住吉大社には当てはまらないようです。
方位角97度のラインは第一本宮と第二本宮の中央を通り、また、方位角94度のラインは第二本宮と第三本宮の中央を通っています。そして、方位角97度を向いているのは第一本宮と第三本宮で、94度を向いているのは第二本宮のみです。
各宮の中央を通るラインから推察するに、どうやら、住吉大社の三宮の内、起点となる宮は第二本宮のようですが、どういうルールに基づいて設置しているのか、よく分かりません。
「3つ」ではなく「4つ」あることが影響しているのかも知れませんが、先の仮説と合っているのは「3度のずれ」くらいです。とりあえず、現時点では本件は保留としたいと思います。
なお、住吉大社から方位角97度の方向には、伊勢の月読宮があります。
出発点 |
到達点 |
方位角 |
距離 |
住吉大社 |
月読宮 |
97°24′15.03″ |
114,414.290(m) |
住吉大社 |
内宮(皇大神宮) |
98°25′55.67″ |
114,441.434(m) |
※内宮の方は参考まで。 ※緯度経度の算出は、「MAPPLE 地図」を使用
※方位角と距離は、「測量計算(距離と方位角の計算)」のPGMを使用
<参考:各神社の緯度経度>
神社名 |
北緯 |
東経 |
備考 |
住吉大社 |
北緯34度36分33秒 |
東経135度29分48秒 |
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月読宮 |
北緯34度28分12秒 |
東経136度43分54秒 |
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内宮(皇大神宮) |
北緯34度27分6秒 |
東経136度43分43秒 |
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月読宮は、「5-(7)伊勢神宮の配置の秘密(グランドクロス)」に記載した通り、日本列島を縦断する十字架の交点に位置する神社です。
さすがに、「こは天照大神の御心ぞ、また、底筒男、中筒男、表筒男の三柱の大神ぞ」と記述されるだけあって、隠された十字架の存在を暗示していると言えます。
ちなみに、方位角94度の方向には、重要な神社を見つけることができませんでした。「3度ずらすこと自体が重要」なのかも知れませんし、単に私が見つけることができなかっただけかも知れません。
(注:上の図の方位角97度と94度は、地図上の建物の配置から導き出したレベルのものですので、その点はご留意ください)
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