5-(45).猿田毘古神の本当の名前


 拙著、「古事記に隠された聖書の暗号」で指摘した通り、天孫降臨の際、天孫の道案内を行った猿田毘古神の正体はイエス・キリストです。

 なお、猿田毘古神という名前は、本来は「
田毘古神」であったと思われます。
 何故なら、「(さる)」を「(さる)」に変換して、さらに、〈しめすへん〉をつけると「神」になるからです。

 単なる言葉遊びに過ぎないように思われるかも知れませんが、実際にこの方法で名前が変更されたものがあります。
 「猿楽」です。

 世阿弥が書いた『風姿花伝』には、次のようにあります。
<現代語訳>
 上宮太子(聖徳太子)は、末代のため、もともとは「神楽(かぐら)」であったのを、「神」とう字の偏を除いて、(つくり)を残された。これが日(よみ)(十二支)の(さる)という字だから、申楽と名づけた。すなわち、「楽しみ申す」の義である。または、神楽から分かれたことに生じたものだ。
 つまり、申楽という名前は、もともとは神楽だったのを偏を除いたもので、それを名づけたのは聖徳太子。そして、申楽は猿楽とも言われます。

 よって、おそらく、猿田毘古神も本来は田毘古神」であったものを、あえて、「猿田毘古神」にして名前を劣化させ、正体を隠したのではないかと思われます。

 ちなみに、何故、正体がイエス・キリストである猿田毘古神の名前に「田」という文字が使われているかと言うと、田はこの世の象徴であり、そこで育つ稲は人々の象徴。そして、イエス・キリストはこの世(田)で育つ人々(稲)を見守っている存在だからです。(※詳細は、記事「5-(37).案山子が象徴するもの」を参照願います。




 さて、猿田毘古神は古事記の天孫降臨の際に登場する神です。

 天孫のニニギが降臨する際、猿田毘古神が(あめ)八衝(やちまた)にいたので、天宇受売(あめのうずめの)神がその理由を尋ね、最終的に、この二神は夫婦となります。

 拙著に記載した通り、天宇受売(あめのうずめの)神は、天照大神として合祀されている三人の女性で、古事記の天孫降臨における天宇受売(あめのうずめの)神の行動は、以下の通り、これら三人の女性の物語が合成されたものとなっています。
天宇受売(あめのうずめの) 天照として合祀されている三人の女性
 天孫のニニギにつきそって、葦原中国に降臨。 <一人目の女性(ヤマトトモモソ姫)>
 伽耶から日本に渡来。
<三人目の女性(神功皇后)>
 幼子の応神天皇を連れて、ヤマトの地に攻め入る。(『古事記』)
 猿田毘古神の正体を明らかにした為、(※次行に続く) <三人目の女性(神功皇后)>
 神懸りした際、その神が「天照大神の御心ぞ」と告げる。(『古事記』)
その神が鎮まる地へと送り、(※次行に続く) <二人目の女性(倭姫)>
 天照大神の御霊を身に宿して旅し、伊勢の地に鎮めて伊勢神宮を創る。(『倭姫命世記』)
猿田毘古神の名を負って仕える。 <三人の女性、全員>
 最高神たる天照大神に巫女として仕えると共に、その名を負い、後世、これら三人の女性が天照大神と呼ばれるようになる。
 海の大小の魚たちを集めて、天つ神の御子に仕えることを迫り、承諾させる。 <二人目の女性(倭姫)>
 志摩の国を魚介類などの御贄の奉る国と定める。(『倭姫命世記』)
 そして、天宇受売(あめのうずめの)神が三人の女性が合成された姿であるならば、猿田毘古神も「イエス・キリスト+三人の男性」が合成された姿です。

 この「三人の男性」とは、スサノオ、及び、スサノオと上記「一人目の女性」の夫婦の二人の子供(長男と三男)であり、この三人は、キリスト教の三位一体の父と子と聖霊に、次のように対応しています。

     ・スサノオ = 父
     ・長男   = 子
     ・三男   = 聖霊
※詳細は下記記事を参照
5-(27).須佐之男命=天なる父5-(28).邇芸速日命子イエス・キリスト」、
5-(29).八咫烏=聖霊


 また、長男と三男は多くの別名で古事記に登場していますが、それらは以下の記事にまとめています。
5-(40).スサノオと「天照の一人目の巫女」の子供(再整理)
 言わば、天照大神を女性版イエス・キリストとするなら、猿田毘古神は男性版イエス・キリストであり、また、天宇受売(あめのうずめの)神の話が三人の女性の物語が合成されたものであるならば、猿田毘古神の方は、これら三人の男性の話が以下の通り、合成されたものになっています。
猿田毘古神 三人の男性 備考
 天孫降臨の際、先導役となる。 <スサノオの三男(槁根津日子(さおねつひこ)倭宿禰(やまとすくねの)(みこと))・八咫烏(やたがらす))>
 神武東征の際、先導役を務める。(『古事記』)
※神武東征は、応神天皇を伴った神功皇后の東征の話が反映したもの。(※詳細は拙著参照願います)
 天宇受売(あめのうずめの)神と夫婦となる。 <スサノオ>
 天宇受売(あめのうずめの)神の一人であるヤマトトモモソ姫と夫婦になる。
  
 漁をしている時、貝に手を食い合わされて溺れ死ぬ。 <スサノオの長男(香坂(かごさかの)王)>
 神功皇后の東征の際、待ち伏せして返り討ちにしようと木に登った際、猪に食い殺される。(『古事記』)
※自然のものに食われて死ぬ



 以上、拙著では、猿田毘古神を単にイエス・キリストであるとしていましたが、その後、スサノオとその子供たちの正体が明らかになるにつれ、上の通り、考えを修正しました。






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